掲載雑誌：ヤングキングで公開中、渡邊ダイスケ先生の漫画『外道の歌』10巻のあらすじとネタバレ感想記事になります。ネタバレあるので知りたくない方は読まないでくださいね。
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第74話｜園田の原点を垣間見る
狂人サイコパスの園田の話。園田の歌も面白いよね。
サイコパスのお手本のような男 園田夢二。その狂気のはじまりはおばあちゃんとの物語にあった。
幼い頃、可愛がってくれていたおばあちゃん、そのおばあちゃんが園田に教えたことを園田は違う感覚で理解する。
と言っても、別におばあちゃんの事が嫌いなわけではなく、むしろ、大好き...と言ってるあたり、なんか「そんな感覚があるんだ～」と思ったりもする。
でも、まだ、この時は園田の狂った感性は開花していなかった。きっかけとなったのはおばあちゃんの死。
どんどん弱っていくおばあちゃん。そのおばあちゃんの死に直面した時、大切な人が死の間際だというのに園田は面白いと感じる。
そこから、園田の狂気は始まるのであった。もしかすると、おばあちゃんの死に立ち会わなければ、園田の狂気は目覚めなかったのかもしれない。
第75話～76話｜園田に気づく奈々子...迫る園田
奈々子は数少ない友人（漫画家志望のゲイ）と連絡がとれなくなる。
その男が心配になり、生死の確認をするために友人が漫画を持ち込んでいる出版社へと足を運ぶのであった。トラも一緒だよ。
その出版社と言うのはゴアゴアコミック...そう、奈々子の両親を殺害した、園田が在籍している出版社。
そして、なんと偶然にも、そのゲイの友人の担当者が園田だったのである。さあ、ここから物語は予想外の方向へと進む。
奈々子に気づく園田。しかし、園田は好奇心の塊、ちょっと焦るもその偶然を面白いと感じるのであった。もうサイコパス全開である。
そして、ゲイの友人の話をする。と言っても、すでにゲイの友人は園田が命を奪っているからこの世にはいない。
奈々子とトラは園田に気づくことができずに、話をするが、ある事がきっかけで、奈々子は気付いてしまうのである...園田が殺人鬼だと...。
気づいた奈々子は気持ちが動転し、あわただしく出版社を出ていく。
トラは奈々子に話を聞き、もう一度確認のために、園田の元へ戻る事に...しかし、すでに園田の姿はそこにはないのであった。
そう、園田は、奈々子に気づかれたことに気づき、トラとな奈々子が住んでいるカモメ古書店へと迫るのであった。
第77話～78話｜カモメ古書店にてカモVS園田
いや、正直、この展開は読めてなかったから、いつになくワクワクした。
園田は奈々子たちが出版社を出てすぐに、カモメ古書店へ電話し、カモさんを標的に。そして、悪魔の殺人鬼園田が古書店へ訪れるのである。
このカモさんと園田の対決はかなり面白かった。
なんか、ファブルのような激しい展開は一切ないんだけど、その中に、二人の狂気がぶつかり合ってるのがひしひしと伝わってきた。
正直、園田も異次元に異常だけど、カモさんも異常である。
なぜって、二人とも殺気を出さずに、人を刺すことができるから。普通は人を刺す、殺すとなると、気持ちに変化があると思うんだけど、この二人は淡々とそれをやってのけるのであった。
しかし、そんな中でも、カモさんは園田の経験を上回り、ギリギリのところで勝利をつかみ取る。
まさか、園田がこんなに早く、接触するなんて思っていなかったから、ほんと意外だった。
第79話｜ダークトライアド
一番価値があるのは経験、そして、二番目は考える事。
まさしくその通りである。園田はその考えのもと、人を殺し、考え、生きてきたわけだ。
なぜ、奈々子の両親を狙ったのか...その答えがここにあった。
あの時、奈々子は両親に考えることなく、その時の感情にまかせてこう言い放つ。
「クソ親父！クソババア！死ね！頼むから二人とも死んでくれ」
実際に本当に死んでほしいわけじゃないにせよ、奈々子は両親に対してこう言い放った、そして、その声を園田は聞いていたのである。
この考えのない事を言い放つ女の子の言葉が現実になったらこの子はどうするのだろう...園田はそう考え行動に移すのであった。
ほんと何でもない、考えのない言葉が奈々子の人生を大きく変えたわけである。
まさか、あの猟奇的殺人事件にそんな裏があったなんて...奈々子はこの話を聞いてどうなるのか。
園田の運命は･･･。
第80話～81話｜旅立ち
園田との交戦も終わり、町は穏やかな表情を見せる。
盲目の少女、出版社、担当していた作家、園田の家のカエル、変わらぬ街並み、静かな町の水面下で起こっている残酷な物語。
なんか、改めてこの描写を見て考えさせられるものがあった。
両親殺害後、カモメ古書店に居候している奈々子も新たな道を歩みだす。。。10巻は今までにない感じになったけど、見応えはたっぷりだった。
しかし、穏やかな街並みの裏で、また新たな狂気がうごめき出す。最凶にして最大の気配･･･
ここから先は、生半可な覚悟、お断り...11巻楽しみすぎる。
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『外道の歌』10巻の感想
今回は残虐なシーンというよりは、なんかサイコパス同士の異次元の戦いが見どころだった。
感情を消して、人を刺すことができるに至るまでにどれだけの経験が必要なのか...普通は何かしらの気配がでるはずだけど。
それだけ、カモさんと園田が異次元という事か。なんか考えて生きなければなあ...と思わされてしまった。
次号は、新たな展開が始まりそうだけど、なんかめっちゃヤバい雰囲気が出てる。かなり楽しみである。
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